硬い筋肉

マッサージの強さの続きのようになってしまいますが、なぜ筋肉が硬いと体に良くないのでしょうか。日常生活にまったく支障がなく、特に運動をするわけでもなければそれほど気にしなくても構わないかもしれません。しかし大半の人が大なり小なり不具合を感じていると思います。
そもそもなぜ筋肉は硬くなってしまうのでしょう。原因としては疲労、精神的なストレスなどいろいろあります。交感神経の興奮なんていうのもそうですよね。
次に筋肉の作用ってなんでしょう。実は体を動かすことだけではありません。ほかにも熱生み出す、血液を流すためのポンプとしての作用、内臓などを保護する作用、さらに今では内分泌器官としての作用もあるといわれています。
筋が硬くなって十分に伸び縮ができなくなると、これらの作用が発揮されなくなってしまいます。
体を動かすときには、十分に伸びないとケガの原因となります。十分に縮んでくれないと力を発揮できなくなり、パフォーマンスの低下につながります。
熱を生み出す作用が下がると、基礎代謝が低下して体温を維持しづらくなったり、痩せにくくなってしまいます。手先足先が冷えやすくなったりもします。
ポンプの作用が低下すると、体中の血のめぐりが悪くなり、特に脚では、冷え、むくみ、けいれん(つってしまう)といったことが起こりやすくなります。
保護に関しては硬くても悪くないかもしれませんね。ただ衝撃を吸収するといった面ではやはり柔らかさが必要になります。
まだ研究段階のようですが、内分泌器官としての作用はどんなものがあるかといいますと、動脈硬化の予防、肥満の予防、認知症の予防があるそうです。認知症の予防にも効果が期待されているというのは、驚きです。
ちなみにトップアスリートの筋肉は柔らかいです。以前お話を伺ったかたは「イチロー選手の筋肉はつきたてのお餅みたいにふわふわだった」と表現しておりました。私も一回だけプロ野球選手の体に触れる機会がありましたが、確かに柔らかかったです。もちろん力を入れれば硬くなります。
そんなわけで筋肉の柔軟性を保ってしっかり伸び縮みできることは、体にとてもいいのです。
できることならアスリートのような筋肉を手に入れたいものですね。そのためには日頃から手入れが必要になるわけで、そこで疲労を残さず血流を促すために、ストレッチやマッサージが一役買うことになります。
筋肉を硬くしないためには、姿勢を維持するためのトレーニングも必要ですが、それはまた別の機会にしたいと思います。

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