陸王とミッドフット走法
「陸王」は足袋屋が作るランニングシューズの話ですが、そのモデルになった足袋屋の話を「ガイアの夜明け」で紹介していました。
実在するとは思っていなかったのでびっくりしました。
でも面白そうなシューズですよね、チャンスがあったら履いて走ってみたいです。
さて、これらの番組の中で「ミッドフット走法」が大きく取り上げられていました。
以前NHKで、ケニア人ランナーの走り方と日本人ランナーの走り方の違いを特集していた番組がありました。その中でもフォアフットストライクのほうがヒールストライクより衝撃が少なく、エネルギー効率が良い走り方である、と紹介されていました。
私もNHKの番組に影響されて、フォアフットを試したことがあります。
普段履いているランニングシューズで、5分半/kmくらいのスピードで走ってみました。
結果ですが、あっという間にふくらはぎがきつくなりました。
靴底の薄いシューズで走るのも試したことがあります。
こちらはランニングシューズではなくカジュアルユースのものでしたが、クッションはなく、ソールもアッパーもやわらかいものでした。サイズ感以外は足袋のシューズにわりと近かったのではないかと思います。
ヒールストライクで普通に走ったのですが、ランニングシューズで走るより脚に堪えました。予想通りでしたが、非常に衝撃が大きいようです。
ちなみにケニア人ランナーは、小学生くらいの年齢から、毎日10km以上離れた学校に走って通っているため、自然にフォアフット走法やミッドフット走法が身についている、と言われています。ずっとその走り方なので、それ相応の筋力も身についていることでしょう。
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ミッドフット走法を練習するために、足袋のシューズを使うことは良いことだと思います。実際「ガイアの夜明け」で紹介された高校生のタイムは、かなり良くなっていました。
しかし練習する環境には注意が必要であると考えます。番組で高校生たちは、主に土の上を走っています。アスファルトより柔らかい土の上を走っていても、始めは違和感や不調を訴えます。
普段から部活で走りこんでいるランナーでさえ、その衝撃に耐えかねて不調を訴えるのです。走りこんでいない人にはよりきついでしょう。ミッドフット走法が身につく前に故障してしまうかもしれません。
足袋のシューズは、そのシューズでレースを走るためではなく、衝撃に負けない走り方を身につけることと脚を作るためのシューズであると考えています。
もちろんその延長線上にレース用のモデルが出てくるのでしょう。
底の厚いシューズにも薄いシューズにもそれぞれ用途(目的)があるので、それらを理解して正しく使っていくことが大切だと思います。
余談ですが、陸王ではミッドフット走法と言ってもまったく踵をつかないで走っているように見えました。NHKの番組では、フォアフットでもミッドフットでも、足の真上に体が来たとき(立脚中期)では踵までしっかりついています。短距離はともかくとして、長距離はさすがに踵をつかないと走り切れないのではないかと思います。
あと「陸王」で、茂木選手が初めに履いていた陸王のソールが写っているシーンがありました。ちょっとビデオを止めて、ソールの減り方をニヤニヤしながら観察してしまいました。
めったにドラマを観ないのですが、陸王の続きが楽しみです。